2022年 新年のご挨拶

昨年は未だに収まらないコロナ禍の中、世界的規模で物流の混乱が発生し、木材においても供給網の乱れに起因するウッドショックに見舞われました。一方では約10年ぶりとなる木促法の改正が行われ、「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」(略称:都市の木造化推進法)が制定されました。当協会が先頭に立って推進してきたもので、活動目的に掲げる都市の木造化への動きが益々活発化することが期待され、蓄積量の拡大する国産材の新たな需要拡大や木材自給率の向上を後押しし、関連業界にとって大きく飛躍する年となりました。
世界でも有数の森林国であり国土の約7割を森林が占める我が国ですが、戦後、政策的に建築物には鉄骨造、または鉄筋コンクリート造が選択されてきた経緯があります。当協会を中心に各種木造耐火技術の開発が進み、木造による中高層・大規模木造建築への取り組みが大きく進展しました。植林された森林資源が本格的な利用期を迎えておりますが、少子高齢化等の影響もあり住宅着工戸数の減少が予想されるなど、一般住宅による木材の量的使用拡大には限界が見えており、木材活用について官民問わず国民的な議論で取り組まねばなりません。「都市の木造化推進法」は、耐火技術を活用して中高層・大規模木造建築を建てることにより、都市部に大量のCO2を固定・貯蔵するもので、経済と環境の好循環を促し、脱炭素社会の実現を目指すものです。
2021年3月に竣工した仙台の純木造7階建てビルに始まり、横浜では純木造の日本初の高層純木造耐火11階建てビルが2022年3月に竣工予定です。またSRC造による3層とばしのメガストラクチャーの内側に、3層ごとの木造建築を組み合わせたハイブリット構造が採用された耐火木造10階建てビルや、CLTによる15階建てビルなど、木で街の「にぎわい」を創出するという多角的な観点から、木造化・木質化の普及が大きく飛躍しております。
本年2月には上記の最新事例をご紹介する「中高層ビル等への木材活用推進セミナー~カーボンニュートラルな木造都市を目指す~」を開催いたします。この事例では前述した最新事例や、中高層・大規模木造建築の構造設計のポイントなどのテクニカル的な面だけでなく、法改正の内容と今後の施策展開にも触れております。民間建築物の木造化・木質化によって実現しようとする脱炭素社会に向けて取り組むべきことを、皆様と共有できればと考えております。当協会の目的とする、中高層・大規模木造耐火建築の普及拡大を図り、地域産(国産)木材の需要増加に繋げ、森林整備をすすめ、雇用の拡大、地域経済の活性化に資する取り組みを、会員皆様ともども進めてまいりたいと存じます。
最後になりますが、本年が都市の木造化への幕開けとなり、また経済と環境が持続的に発展するカーボンニュートラルな社会の実現を目指す、明るい一年になります様心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。

明けましておめでとうございます。輝かしい新年の年頭に当たり一言ご挨拶申し上げます。皆様方には日頃より当協会の活動にご支援・ご協力を賜り厚くお礼を申し上げます。